みなさんこんにちわ。すふぃあです。
処女作となった摩訶摩訶、いかがでしたでしょうか。
ここから総評などを色々書いていきたいと思います。


【評価点】
・ストーリーは意外にもしっかりしている
・ゲームバランスも意外にしっかりしている
・鑑定や二段式宝箱といったアイデアの試みは良かった

【問題点】
進行に致命的な影響を与えるバグの数々。
・移動速度や画面切り替えなどがやや遅く、テンポが多少よろしくない
・明らかな下ネタがいくらか混じっており、人を選ぶ。
・モンスターデザイン。奇怪すぎてこれも人を選ぶ。


良かった点について。
「アルテリオス計算式を使ったRPGはバランスが悪い」というのが一般論であり、筆者もそう思っているのですが、
本作は意外にもそこまでおかしなことはなく、破綻したと感じたことはありませんでした。
ウルウルボーイのフィールドバリアに関しては、救済措置みたいなものでしょうし。
各キャラ変身技をよく見てみると、攻撃・支援・デバフなどが多彩で、色々試してみる面白さがありました。

また、ストーリー面に関しても、問題点で書いた「下ネタ」「なんともいえないモンスターデザイン」など
人を選ぶ要素はちらほらありますが、
「世界征服を目指す悪の親玉を倒す」という王道を使いつつも、そこに至る道は一筋縄ではいかない。
前世からの因縁をシナリオに絡めるというのは、他になかなかない流れではないでしょうか。
ヒロインから嫌われたりもしましたし。サラマンダーよりもはやーい!


……やはりこれは触れなければいけません。
上記の長所を全て食い潰す諸悪の根源、バグの数々。
本編中で出てきた「壁閉じ込め」「守備力ゼロ」「守備力増加」「オールアイス」等の他、以下のものががあると言われております。

 ・数値のオーバーフロー処理ミスによる不可思議現象(これSFCだよね?FCじゃないよね??)
 ・バセラン戦に敗北すると話が進まなくなる
 ・はりてババアに会話を仕掛けるポイントを誤ると、進行不能。
 ・シンシアの「金のまわし」、取らずに南国城2Fに上がると宝箱が消失する。


その他、進行に影響のないものも含めれば、20以上のバグが確認されております……
プログラムは人間の作るものなので、当然バグや穴といったものがあるのは仕方ないのですが、
これは正直、擁護できないレベルのクオリティじゃないでしょうか……
一説には、「バグを直す目処は立っていたが、任天堂に提出したROMでOKが出てしまった」と言われており、
これが本当であれば、バグのなくなってた摩訶摩訶も見て見たかった、というのが本音ですね。


ただモノは考えよう。
バグによって評価を大きく下げている点は否めませんが、
バグがあったからこそ、ここまで後世に名を残す作品になったのかもしれません。
無難な出来であったとしても、プレイされなければ後世に名を残せませんからね。
ゲーム制作側としては、やはりどんな形であっても「ゲームをプレイして貰えること」こそが一番の幸せでしょうから。
例え99人の人間に見向きされなくても、1人の人間がこれ以上にないくらい愛してくれたのであれば、
制作冥利に尽きるのではないでしょうか。


余談ですが、摩訶摩訶は続編の製作が試みられていたらしいのですが、
何時しか立ち消えになってしまいました。
商業である以上、売上げが見込めなければ仕方ないのでしょうけど。


筆者のプレイ感想としては、「個人的には面白かったし、言われてるほど酷いとは感じなかった。でも主人公は可哀想だった。」
になるでしょうか。
あとゴールデンスライムと化したさくらが最前線で大暴れする姿を見てて爽快感を感じました。
主人公くん、君は夫婦ゲンカを挑むのをやめておいたほうがいいぞ……
カカア天下が約束されている彼の将来は、どうなってしまうのか。



…………以上が18年の時を超え、リライトさせて頂いた感想です。
当時は感情と勢いに任せて色々書いておりましたが、今思えば色々粗も感じます。
300以上のプレイ日記執筆を経て、少しは読みやすい文章になったでしょうか。
新たな「摩訶摩訶」の面を見いだしてくれたのであれば、幸いです。


それでは皆様、また次回の作品でお会いしましょう。


筆者評価: