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<前回までのあらすじ>

ふとしたことでDQ3の世界に迷い込んでしまった勇者(?)さたどらとその仲間たち。
本来の力が発揮出来ない中、ほぼ本来の力を取り戻した仲間達。
今回4人は、いよいよゾーマの本拠地魔の島へと降り立った。。
はたして彼ら4人は、大魔王ゾーマを打倒し、アレフガルドに光を取り戻せるのか!
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準備は出来たな。
おー!
こっちも大丈夫よ。
……いつでもOKよ……
よし、行くぞ!!
虹の滴よ!橋をかけたまえ!!






おお……びゅーてぃほー……
流石魔法の力とだけあって凄いわね。
(こんこん)うん、壊れなさそうですし、大丈夫なのですよー!
壊れたらマジ困るけどな。
ここまできて溺れてエンドとか嫌すぎる。






ついにここまできたか……
思い起こせば、この世界でもいろんなことがあったわね……
うん……
……私達で、全てを終わらせるわよ……
ああ。そうしよう。
前はあたしに任せて!後方は任せたわよ!
支援はあたしにお任せなのですよ!
……突撃……開始……!






くっ、この石像動くぞ!
邪魔よ!!どきなさい!!






うっは……一撃で敵を落とす機械やなこれ……
ウチも負けてられんな!ほうりゃあ!!(カキーン)
さたぴー……(うるうる)
……剣が泣いてるわね……






隠し階段の事前情報があって助かったな。
玉座の後ろに階段って、流行ってるのかしら。
DQ5のマスタードラゴンも同じ事やってたからなー



ゾーマ城の敵だろうと目じゃないぜ!
殆どあたしと澪姉で倒してるんだけど……
ちょっと黙って!何か聞こえるのですよ!
……金属の音……打ち合ってる感じ……
ウチら以外にも人間がいたのか??






あれはもしかして……オルテガか!
こんなところで会えるとは……
……でも劣勢ね……
オルテガを助けるわよ!!


  「そうはいかないぜ」
  「お前達の相手は俺らがしてやる」



くっ、敵の群れか!
50はいる!あたしだけじゃ落としきれない!
……何匹いようと、邪魔な敵は全員消えて貰うわ……
……極大閃熱呪文……!!

マヒャド!!



  「ぎえあああああああ!!」
  「うわーだめだー!!」



一掃……
っと、見とれてる場合じゃない!オルテガは!






くっ、間に合わなかったか!!
……闘気が消えてる……おそらくはもう……
回復魔法も間に合いそうにないのですよ……
せっかくオルテガと会えたのに、こんなところで!



    


…………
あんたと同じ名前のお子さんがいたのかしらね……
おそらくな……
ん?これは……ペンダント?
ぐすっ……アリアハンに……持ってあげたほうがいいのですよ……えぐっ……
オルテガの遺品か。わかった。持っていこう。
……英雄の魂よ……安らかに眠りたまえ……







ここが最終フロアか……?
……バラモス以上の魔力を感じるわ……
この威圧感、間違いないのですよ!






そうか、お前が大魔王ゾーマだな。
こんなことをやめろとは言わない。言ってやめるような相手じゃないから。
だから……お前を叩きつぶす!!

サマンオサの人々の恨みを知るがいいのですよー!!


  我が名はゾーマ。お前達に恐怖と絶望を与えてやろう。
  だが、我が手を下すまでもない。キングヒドラ、任せたぞ。







舐めプレイか。上等やないか。
どこまでも……あたしをコケにするつもり……?
ヒミコ……あたしに力を貸して!!









  「ほほう、キングヒドラを倒すとは、やるではないか。
  では、次の刺客を送ろうではないか。」


誰であろうと構わんぜ!
……出てくる相手は潰す……そんなけの話……






?! あれはバラモス!
この前倒したばかりなのに、奴は不死身か!
……いえ、色が違う……同種族だけどおそらく別人……


  「ワシの名はバラモスブロス。兄の仇は取らせて貰うぞ」


何百何千もの人間を殺してきた連中がよく言うぜ!
……あの構え……極大爆裂呪文……
みんな!あたしの後ろに隠れて!
ねこちゃん?!
ちょっとだけですけど、元の世界の力が使えるようになったのですよ。
それって、魔法結界……?
ということは、失ってた記憶も……
全部思い出したのですよ!!


  「無駄だ……イオナズン!!」



  「これで終わったか…………
  …………ぬ?!」



残念だったな。ウチらへのダメージは0だ。
あたしの結界は、今までみーちゃんにしか破られたことがないのですよ。
  「ぐ……!」
……反撃よ……
……極大閃熱呪文……!!

邪魔しないで!!

  「ぎえああああああああああ!!!!」



ゾーマよ、これで刺客とやらは全員か。
バラモスの骨とやらも倒したわ。次はあんたの番よ!


    「……よかろう。
  滅びこそ、我が喜び。死にゆく者こそ美しい。
  さあ、我が腕の中で息絶えるが良い!!」







これが、ゾーマの力……?
さぞかしゾーマアミロってところか……
さたぴー!今こそ光の珠の出番なのですよ!!
なに!これか!!
そいつは闇のバリアを張ってて、それがないと攻撃が全然効かないのですよ!
なるほど!
ゾーマよ、これでも食らえ!!






  「ほほう……。我がバリアを外す術を知っていたとはな。
  しかし無駄なこと……。さあ、我が腕の中でもがき苦しむが良い。」



悪いけど、あんたの決められた筋書き通りに終わりたくはないのでね!!
こいつは氷のエキスパート!
よって、あたしは防御と支援に専念するのですよ!

後ろは任せたわよ!はあっ!!






  「なるほど……キングヒドラやバラモスブロス程度じゃ歯が立たぬ訳だ。
  だが、そんな距離で我が吹雪に耐えられるかな?」



末莉ちゃん下がって!フバーハ!!


  「遅い!!」


ぐ……流石に魔王を名乗るだけの……ことはあるわね……
末莉ちゃん!
まつりんは下がってろ!
ゾーマよ、今度はウチが相手だ!


  「ほう、お前が勇者さたどらか。
  噂は聞いておるぞ。3人の女の後ろに隠れて戦う無能勇者と。」



確かにウチはこの3人みたいな力は無い。ここまで来れたのもこの3人がいてくれたからこそだ。
だからこそ今ここで、勇者らしい働きをしてみせる!!


  「来るが良い。そして絶望を味わせてやろう。」


ぐぐぐ……
末莉ちゃん!大丈夫なのですか!
……末莉ちゃん、ねここちゃん……3分だけ時間稼げるかしら……
3分?!
それまたどうして……
……今ここで使うわ……禁呪を……
禁呪?!
それはダメ!みーちゃんの寿命が短くなってしまうのですよ!!

……ゾーマに負けたら寿命なんて関係ない……
うぐ……
……何もせずに倒れるくらいなら、私の力の全てを使いたい……
……わかった。ねここ、協力してくれるわね?
(こくり)
あたし達の未来……みーちゃんに預けたのですよ!

……任せて……



ぐぐ……これまでか……


  「勇者の力とはそんなものか……取るに足らぬものよ」


待った!ゾーマ、あたし達が相手になるわよ!
かかってくるがいいのですよ!!



  「わからぬ……お前達の力、我が親衛隊にも決して劣らぬ。
  何故このような奴の味方をする……」



強いか弱いかなんて……そんなこと関係ないのですよ!!
そうよ!そんなことは最初から知っている!


  「ならば、何故……!」


そんなことは決まってる!
さたぴーがいるから、あたし達はここまで頑張ってこれたのですよ!!

あいつは力はないし頭も良くないし、セクハラなんて日常茶飯事!
でも……あいつがいるからこそ、あたしはここまで強くなれた!!

この気持ち!お前に判ってたまるものですか!!
母さんが命をかけてまで護ろうとした人物……あたしも、この身をもって護ってみせる!!
まつりん……ねこちゃん……


  「わからぬ……わからぬ……
  ……そろそろ戯れも飽きた。消えて貰おう!!



ぎゃーーー!!!

ぬあーーーー!!!

まつりん!ねこちゃん!!


く……みーちゃん……
澪姉……時間は、稼いだわよ……


  「なぬ??」


……ありがとう、末莉ちゃん……ねここちゃん……
……私の魔力……全てをここに……!!


……宇宙を駆け巡る数多の星屑よ……我が盟約に従い、悪を討て!!!










  「ぬ、ぬわああああああああああああああああああああ!!!!」








や、やったの……!!


  「……ぐぐ……まだ、負けてはおらぬ……!!」


ま、まだ生きてるのですよ……
……これでトドメに……ならないなんて……
あたしもねここも澪姉も動けない……ここまでなんて!!


くそう!!ここが魔法の世界ならウチにも魔法が使えるはずだ!!
まぐれでも奇跡でもいい!我が剣に宿ってくれ!!ギガデイン!!!















か、雷……?!
あれがさたぴーの……魔法……!
……任せたわ……ゾーマを倒せるのは……貴方だけよ……



ゾーマ!!この世から消えてしまええええええええええええ!!!!

  「があああああああああああああああああああああ!!!!」









  「ひ、光ある限り、闇もまたある……
  儂には見える……再び、何者かが闇から現れ……よう…………」




さた……どら……?
あたし達……勝ったの……??
見ろ……ゾーマの最期だ……
……ふふ……それこそ私達の主……ね……
やったあああああああああ!!!
アレフガルドの、夜明けの時だ……!!































はっはっは。いやー、それほどでも。
全く、すぐ調子に乗るんだから。
でも、あの時のさたぴーはかっこよかったのですよー♪
……うふふ……
ま、今日くらいはいっか。


  


勇者……ロト……
ロト6の伝説はここから始まったのか……(わなわな)
違う。








しかし、ゾーマを倒したはいいけど、結局元の世界に戻る方法はわからず終いだったわね。
……そうね……どうしたものか……
すふぃーちゃんや美紗ちゃん、はーちゃんが待ってるのですよー……
といってもこの世界は隅から隅まで探したし、他に方法は……


  (キラッ)


ん?
こ、これは……!!
オルテガが持ってたペンダントが……光ってる!
……この魔力……あの時と一緒……
もしかしてあたし達……
帰れるのよ!元の世界に!!
……ねここちゃん……お願い……
……うんっ!!
さあ……帰ろう。皆が待つ、元の世界に!!










  しかし、祝いの宴が終わったとき、


  さたどらとその仲間達の姿は最早何処にもなかったという。  


  そして、二度とその姿を見ることはなかった。




  ある者は、新たなる地へ旅だったと噂し、


  ある者は、勇者としての務めを終え、天に帰ったと噂をした。


  真実は誰にもわからない。




  しかし、彼の残した武器防具はロトの剣、ロトの鎧、ロトの盾として、


  聖なる護りはロトの印と呼ばれ、


  その後、アレフガルドで起こった災いを退ける、大きな力になったという。




  アレフガルドを救った4人の英雄は、


  長きに渡ってその功績を称えられたとされる。

















〜 Fin 〜





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