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<前回までのあらすじ>

ふとしたことでDQ3の世界に迷い込んでしまった勇者(?)さたどらとその仲間たち。
本来の力が発揮出来ない中、少しずつ力を取り戻しつつある一行。
今回4人が挑むのは、黄金の国ジパングで渦巻く陰謀との戦い。
はたして彼ら4人は、大魔王バラモスを打倒できるのか!
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 〜 船の上 〜

あーー、日光浴はきもちいいーーー
さたぴー、あたしたちは遊びに来たんじゃないのですよー
とかいいつつねこちゃんもバカンスモードやないか。
魔法使いのひとときの休養なのですよ♪


しかし、今頃澪さんとまつりんはどーしてるんやろな。
今頃みーちゃんが飛び回っていると思うのですよー



  ……船は手に入れた……でもバラモス討伐にはまだ早い……
  ……次の中期的目標がはっきりしないし、闇雲に動くのは危険……
  ……ここは私に任せて……偵察に行ってくるわ……

  そんじゃあたしも行くわ。澪姉の護衛ぐらいにはなるでしょ。
  ……うふふ……頼りにしてるわ……
  う゛、そう言われると逆にプレッシャーがかかるわね……



ま、澪さんにまつりんがいりゃ大丈夫やろ。
しかし次の目標ってなんやろな。ねこちゃん、なんか思い出せない?
んー…………
………………あ!!!思い出した!!

な、なんだと!次の目標はなんや!


    (キラッ)


次やることは、世界各地に点在する6つのオーブを集めて
6つのオーブを集めて?


  (ヒュー………………)


伝説のラーミアをふっk……



(ドォーーーーン!!!!!)


い、いちち……
あいたた……
……やっほー……
お、澪さんにまつりんやないか。偵察お疲れー
何かわかった?
さたどら!ねここ!お願いがあるの!
あんたたちの力を貸して!!

ど、どうしたんや急に……
急を要する理由があるのよ!
って、ねここは何処行ったのよ!!

(ちょんちょん)
何よ!
(下を指刺す)
ん??



……………………   (←もはや息していない)








あ、頭がズキズキするのですよー……
結局ラーミアがなんだと言うんねん……
頭打ち過ぎてそろそろ本格的にバカになっちゃうのですよー……
まつりん、仲間をわざわざ増やそうとしなくてもええんやで。
だから不可抗力だって言ってるでしょ!
……要は、6つのオーブを集めればいいのね……
もう少し着地が遅ければ、細かい場所まで判明したかもしれなかったが……
うう、また思い出せなくなったのですよー……
甲板でバカンスなんかしてるからいけないんでしょ!
ところでまつりん、急を要する理由ってなんや。
そうそう!それ!!
今すぐジパングに来て貰いたいの。

ジパング?マルコ・ポーロ【1254-1324】ヴェネチア共和国の商人。
日本を「黄金の国ジパング」と紹介したことで有名。
か何かか?
……この世界に、そう呼ばれる場所があるのよ……
……形も日本そっくり……

ほほー
で、ジパングの巫女であるヒミコを助けてあげてほしいの。
ヒミコ?






違う。
……巫女じゃないでしょこの子……
今は目標が定まってないですし、あたしは大丈夫なのですよ。
そうやね。ウチも許可しよう。
よっしゃ!
船長!船をジパングの方向に向けて!!

あれ、澪さんの魔法は?
……さっきので魔法力切れ……
(アカン)
あ、あたしのテレポートが使えたら……


しかし、なんでまつりんあんなに気合い入ってるの?
ジパングで何があったのですか?
……簡単に説明すると、私達はジパングでヒミコと会ったの……
……今ジパングは、八岐大蛇「やまたのおろち」と読む。日本神話ではお馴染み。
「山田の大蛇」でも「七岐大蛇」でもない。
の恐怖に悩まされていて、
末莉ちゃんはヒミコのため、八岐大蛇を倒すと約束したの……

八岐大蛇……あの伝説の生き物がこの世界では存在するのか。
でも、末莉ちゃんが意気込む理由にはなってないのですよ?
……ふふ……実際ヒミコに会ってみればわかるわ……
???



…………
待ってて、八岐大蛇はあたしの手で倒してみせるわ。




  〜 ジパング 〜


ここがジパング……
文明レベルは弥生時代から古墳時代ってところかしら。
本当に古代日本みたいな感じなのですよー
……さて、ヒミコの館は……


 「巫女様!!お助け下さい!」


み、巫女様??
みーちゃんのことなのですか?
以前あたしと来たとき、澪姉がバケモノを追っ払ったのよ。
その姿も相まって、一躍有名になっちゃったのよね。

……どうしたのかしら……


  「大蛇の怒りを静めるために、生贄を捧げないといけなくなってしまいました!
  このままでは私が……」

……おかしいわね……以前そんな話はなかったわ……
それ、誰の指示で行っているのですか?


  「……ヒミコ様です。」


なんですって!?
そんな、ウソでしょ……??

まつりん?
ちょっとあたし行ってくる!!
あ、末莉ちゃん!
……大蛇は任せて……だから貴方は安心してて待ってなさい……
  「は、はい……!」
ウチらもまつりんを追っ掛けるぞ!


……ここがヒミコの館よ……
入るぞ!
あ!末莉ちゃんが奥で誰かと話しているのですよ!
?!?!
あ、あれは……
すふぃーちゃん?!


ちょっと!どういうことなの?!
生贄だけはしたくないって、前言ってたじゃないの!!

……そなた達は何者じゃ。
あたしを覚えてないの?!
ほら!以前約束したじゃない!八岐大蛇を倒すって言ってた!

記憶にあらぬ。


……髪や瞳の色が違うから、正確にはそっくりさんね……
びっくりした……すーちゃんもこっちの世界に来てたかと思った。
でもそれなら、まつりんが必死こくのもわかる気がする。
ど、どういうことなのですか?
ねこちゃんは来て間もない本作は、ねここが七人目の看板娘としてSRに名を連ね始めた時の昔話である。からわからないと思うので説明するけど、
まつりんとすーちゃんは刎頸の交わりその人のためなら、例え首をはねられても悔いは無い程の親しい仲の事を言う。故事成語。の仲なんだ。
……中身は違えど、外見はほぼすふぃーちゃん……
……だからこそ末莉ちゃんは、必死で彼女を助けようとしているのよ……

そ、そうだったのですか……
でもなんか向こうはまつりんのことを知らない感じやね。
……変ね……私もその場にいたし、末莉ちゃんの約束も覚えてる……
むーん……


……わらわは今、誰とも会いたくないのじゃ。この者達をつまみ出せ。
お願い!あたしの話を聞いて!
末莉ちゃん!今は何を言っても無駄なのですよ!
一旦離脱するぞ!
ヒミコーーー!!



おかしい……何かがおかしい……
ふうむ、ちと情報を集めてみるか。
ねこちゃん、ちと情報を集めてきてもらいたい。
あいあいさー!



  





むーん、生贄がヒミコの指示で行われてるのは事実のようやな。
末莉ちゃんとみーちゃんの前では猫を被っていただけ、という可能性はないのですか?
絶対にない!
すーちゃんと同じ外見だからというバイアスもありそうだが……
澪さんとしてはどう?
……そうね……
……私の目から見ても、とてもそうには見えなかったわね……

澪さんもそういうのなら、まつりんを信じよう。
となると、誰かに操られてる可能性もあるのですよ。
あるっちゃあるが、それを証明する手段がないからなあ。
…………
澪姉?なんか思い当たることでもあるの?
……確かこの村の外れに、洞窟があるわ……
なんと!
……祟りがあるとかで、村民は誰も近づかないとか……
祟りか。胡散臭いな。
今は少しでも情報がほしい。万全の体制を整えて挑もう。
みーちゃんの魔法力は大丈夫なのですか?
……ん……今は平気……
目指すはその洞窟ね!


ヒミコは、きっとあたしが助け出してみせる……








     - 続く -