みなさんこんにちわ。すふぃあでございます。
第12作目となった、バズー!魔法世界はどうでしたか?
基本的にシリアスなシナリオだったため、ちょっと書くのには苦労しました。


まず本編の総評を書く前に「2作同時進行」というのに触れておきましょう。
今回は2タイトルをほぼ同時に進めていくという方式を採用しました。
それも、2タイトルは「出来るだけ方向性の異なる」ものを目指してみました。

イデアの日は、とある日にニコニコ動画でなんとなく摩訶摩訶のプレイ動画を見てたとき、
ふとイデアの日も気になって軽く見てみたのですが、なるほどこれは面白い。
しかしユニークゲームとして有名な摩訶摩訶と違い、何故かイデアの日はどマイナーで知名度が低いです。
それ故にプレイしてみたいという思いが強くなり、11作目はイデアの日にしようと決意しました。

しかし第10作目であったシャドウゲイト64のプレイ中から、多くのリクエストを頂きました。
イデアの日はやりたいけど、せっかくだから読者様の声にも応えたい。
そんな時、ふとBBSを開いてみたら「バズー!魔法世界をお願いします」というリクエストがありました。
軽くネットで事前情報を調べてみた結果、それなりの評判(勿論負の意味で)を得ていることが判り、
ここに「2作同時進行」という企画を打ち立てる決意をしました。


イデアの日全24話。バズー!魔法世界全13話。計37話。
もうこれだけのハイペースで書けることは二度とないでしょう。
気力も体力も時間もないですハイ……_(:3」∠)_



では本題です。この作品について書いていきます。

【評価点】
・人類にとって「あって当たり前な存在」についてをシビアに描いた、シリアスなシナリオ
・キャラデザインとメインイラストは一級品。メジャータイトルにもけして負けていない

【問題点】
・シナリオの良さを台無しにする第四章の大幅なカット
・高いエンカウント率から来るテンポの悪さ
ホット・ビィの集大成と言わんばかりの破滅的戦闘バランス


本作におけるシナリオは、長所であり、短所でもあります。
一見「なんだこの素っ頓狂な名前は」と思うようなタイトル「バズー」ですが、
本作における最重要キーワードでもあります。
一説には、「この名前はタイトルから外せない」という鋼の意志を持って付けられたタイトル名だとか。

その内容は、「世界を動かしているほどの存在がいきなり消失したらどうなるか」という
我ら現実世界の人間にしても課題といえる大きな問題を、我々に突きつけました。
バズーの世界における「魔法」は、我ら現実世界だと「電気」に当たる感じですかね。
明日から電気のない生活を送れと言われて、送れるでしょうか。
文明レベル的には江戸時代くらいになるでしょうか。
生きていけないことはないでしょうが、世界が大きく変わるのは間違いないでしょう。

それ故に、バズーを破壊して正解だったのか。こればかりは本当にわかりません。
ですが、その世界を生きるシャーリィの下した決断であるならば……
彼女の意志を尊重するほかありません。


このような良いシナリオなので、最初から最後まで全部書ききってくれればよかったですね。
やはり四章がまるまる欠落してるのはいただけないですし、減点対象にせざるを得ないですね……
突拍子すぎて、打ちきりが決まった漫画の駆け足展開に見えてしまいます。
まあ第一話でも書いた通り、開発の段階でタイムリミットが刻一刻と近付いていたので、
最早シナリオを全部詰め込むほどの時間的猶予がなかったのでしょうね……
バズーのシナリオ担当の方が残された補完のページがなければ、シナリオ面は評価点になれなかったかもしれません。


それでもシナリオは第五章をきっちり描いてるからまだいいです。
そのしわ寄せは星みるの頃からミリも成長してないゲームバランスに向かいました。
エンカ率は高い、近接職には辛い接敵までのランニングと低命中率、魔法職には辛い低MP……
プレイヤーが投げ出したくなるようなありとあらゆる要素がふんだんに詰め込まれており、
マトモにプレイしようと思ったら、ある程度のレベル上げは覚悟しなければいけません。
RTAでも6時間近くはかかるらしく、プレイの最適化が難しいのでしょう。

これに関してはホット・ビィのお家芸みたいなもので、
発売されたタイトルは斬新なアイデアと世界観、そしてその長所を破壊するシステム面
常に隣り合わせとなっており、ヒット作を世に送り出すことができませんでした。
今作でもその傾向は変わらず、総合的な出来映えはお世辞でも良いとは言えません。
せめてシナリオを全て描写してくれていれば……
あの戦闘バランスでも、ある程度は許容できたかもしれません。
つくづく最後まで勿体ない作品だったなあ……という結論を持って、総評としたいと思います。


さて、イデアの日の後書きにも書きましたが、今のところ次回作はまだ決定しておりません。
一応候補はあるのですが、とんでもなくヤバい臭いがするので決めかねております。
皆様ワクワクしながらお待ちくださいませ。

それでは皆様、また次回の作品でお会いしましょう。


筆者評価: