みなさんこんにちわ。すふぃあです。
4年前、アンロマのダメージ計算式を解明しようと色々努力していましたが、
あまりの謎仕様っぷりに、算出不能という結論が出てしまいました。


しかし、アンロマの解析が進み、ダメージ計算式がようやく明らかになったので、
その結果も含め、この場を使って解説しようと思います。
魔法一覧でも記載しましたが、全て下記サイトのデータを元にさせて頂いております。
この場を借りて感謝申し上げます。


アンロマの全てを解析された偉大なるサイト
 アンシャントロマン ~Wiki of Dark Side~



【物理ダメージについて】

物理ダメージを決定する要因は5つあり、この全てを乗算した結果が最終ダメージになります。

①基礎ダメージ
②Lv差補正
③防御補正
④クリティカル補正
⑤属性補正


①基礎ダメージ
((防MHP×攻AP)÷防DP)÷4)

……というわけで、DPの低いミシリアの被ダメが何故低かったかという理由がここにあります。
防御側の最大HPによってダメージが変動するという謎仕様です。
最大HPが3倍になれば、受けるダメージも何故か3倍になります。
物理攻撃に関してだけ言えば、最大HPは完全に飾りですね。


②Lv差補正
×0.143~×3.0

攻撃側と防御側のレベル差に応じて補正がかかります。
+10差以上で最大3倍。-10差以下で最少1/7になります。
この仕様が「レベルを上げて物理で殴る」を加速させてるとも言えます。


③防御補正
×0.5 (防御選択時)

防御コマンドを選択するとダメージが半分になります。普通です。
ちなみに黄昏のオードは防御してもダメージは一切減りません。
マトモだ……


④クリティカル補正
(攻ST×150÷防ST)÷100  (最少×1.10~最大×1.50)

攻撃側と防御側のSTの比率でクリダメ補正が決まります。死にステじゃなかったのかあれ……
ちなみにクリティカル率は「攻SK×25÷防SK(最少1%~最大50%)」となってます。
ウチのように地道に能力値を変動させて調査する方法では絶対わからないですねコレ。


⑤属性補正
×1.0~×0.5

本編の追記で少し触れましたがこのゲーム、耐性はあっても弱点はありません。  
3属性持ちのドラゴンセイバー君が悲しい運命を背負ってるという理由はこれです。


以上が物理ダメージ計算式になります。
これウチの調査方法じゃ絶対わからないですね……
というか最大HPがダメージ計算式に絡む理由を教えてくれ。  


【魔法ダメージについて】
物理に続いて魔法ダメージですが、こっちは物理以上に謎仕様となっております。
IQを上げても魔法ダメージが上がらなかった理由、ここに書きます。


魔法ダメージを決定する要因は4つあり、この全てを乗算した結果が最終ダメージになります。

①基礎ダメージ
②乱数補正
③属性相性
④MG/IQ計算

①基礎ダメージ
魔法の基礎威力

魔法の持つ基礎威力になります。
ヴァルガなら65。チャリオットは750。最強魔法のソードダンスは850です。
ここから②~④の結果に応じて、最少1ダメージ、最大3倍となります。
つまりヴァルガはどんなに攻撃側の能力値が高くても、「65×3=195」がダメージ上限であり、これを超えることはできません。
よって、魔法による最大ダメージはソードダンス850の3倍である2550ということになります。
この3倍という数字が後ほど重要になってきますので、頭の片隅に入れて頂ければと思います。


②乱数補正
×0.70~×1.00

乱数によりダメージが最大30%減少します。
大体こういうのはプラスとマイナスが大体同じ比率になるはずなのですが……
マイナスにしか振らない乱数はかなり珍しいと思います。


③属性相性
×0.30~×1.00

攻撃側と防御側の属性によって、最大70%ダメージが減衰します。
敵の属性がわからないどころか、そもそも魔法の所持属性がわからないので、
解析データがなかったら何に気を付けるんだって話なんですけどね。
説明書を作る余裕もなかったんでしょうかね……


④MG/IQ計算
((攻MG×100÷防IQ)÷100) (最少×0~最大×3)

これが一番の問題点です。
攻撃側の魔法防御が高ければダメージが上がり、防御側の魔法攻撃力が高ければダメージが下がります。
謎仕様です。

しかしこれだけならまだわからなくもないです。
このダメージ計算を更に謎にしてる理由が、能力値引用元バグなのです。


【MG÷IQ計算のバグ】

非常に当たり前の話なんですが、攻撃側が防御側を攻撃した時、
攻撃者の能力値と防御者の能力値を元に、ダメージ計算が行われるのが普通です。



上記図の場合、攻撃側①のMGと、防御側①のIQを使って、ダメージ計算が行われます。
ここまではまあいいでしょう。


じゃあ攻撃側①が防御側②を攻撃したらどうなるのか。



攻撃側②のMGと防御側①のIQが使われ、ダメージ計算が行われます。
何故か今回の攻撃に関わってないキャラの能力値が参照されてしまうという、不思議なことが発生してます。


攻撃側①が防御側③を攻撃した場合も、同様です。



攻撃側③のMGと防御側①のIQが使われ、ダメージが計算されます。
MGとIQの使い方が逆なあたり、データを引っ張ってくる計算式を逆にしてしまった可能性が高そうですが、
これをデバッグする時間もなかったんだろうなあ……


じゃあ攻撃側②が防御側①を攻撃したらどうなるのかというと、



上記の法則に従い、攻撃側①のMGと防御側②のIQが参照されます。
しかし、敵は必ず3体いるとは限りません。1体だけのケースもあります。
この場合、ステータス参照元が存在しないという不可思議な現象が発生します。



RiJの時に出てくる「3倍ダメージ」というのは、こういうことです。
乱数によるダメージ減衰だけはどうしても避けられませんが、それでも「魔法威力×2.1」は最低保証されます。
魔法は弱いと言われる本作ですが、この仕様を使えばMPがパーティ1のミシリアを大活躍させることが可能というわけです。

これを上手く利用するためには、以下の準備が必要になります。


・2番目、3番目はMPの高いキャラを置く。他の能力値はどうでもいい。
・1番目は誰でもいいが、開幕ケルパーを撃つためサリナ推奨
・部下を引き連れない単体ボスと相対する


これにより、攻撃側②と攻撃側③の使われる魔法はほぼ魔法威力×3でぶっ放すことができます。
攻撃側①が放つ魔法に限り、ボスのIQが参照されてダメージが減衰するため、ここはMGに拘らなくていいです。
ポイントは、限られたMPの中で最も威力の高い魔法が撃てるかどうかです。
まあ相手が単体ボスの場合、開幕ケルパーが決まれば1ダメージも受けず完封できちゃうんですけどね。
本作において、単体ボスというのは実に不遇です。悲しいですね。


最後に、筆者が再びサイト更新するきっかけを与えてくださったRTA走者様の言葉を持って、締めたいと思います。


「単体でくる方が悪い。戦いは数だ!」