| 発売日 | 価格 | ハード | 発売 | ジャンル |
| 1993/4/23 | 9,600円 | スーパーファミコン | エニックス | RPG |
ミニレビューで取り扱うものは大体昔やった思い出補正たっぷりのゲームが多いのですが、
本作をクリアしたのは2025/11/18。つまり、これを書く前日です。
とあるゲーム配信者の方がプレイしているのを見て翌日購入。
その方と並走するような形でプレイを進め、クリアまでこぎ着けたものです。
よって、思い出補正ゼロで本作の感想などを書いていこうと思います。
【評価点】
・ストイックな作りで、非常にシリアスな世界観。
・敵の攻撃をホイホイ避ける爽快感。
・音楽もなかなかに渋い。テンツクテンツク
【問題点】
・悪く言えば地味な作りであり、派手さに関しては皆無
・こっちの攻撃もびっくりするほど外れる。
・敵のグラフィックがとにかく少なく、後半は色違いモンスターしか出てこない。
まずストーリー面。
賢者シーダが5年間かけて修行させた7人の弟子達。彼らが本作の主人公である。
シーダは彼らに、7つのアークと呼ばれる力の源を集めるように命じ、皆それぞれがアークを求めて旅立ったのである。
……ちょっとまて。なんで別々に旅立つねん。協力せーへんのかい。
主人公はこの7人の中から1人を選ぶのですが、皆目的は同じはずなのに最初からバラバラです。
敵意を向けているような奴もいますが、それだけならまだマシです。
なんなら刺客を差し向けてくる奴すらいますからね。
なるほど、7年も前からバトルロワイヤル要素を先取りしてたわけですか。
5年間も同じ場所で修行しててなんでこうなるん……??
1組くらい仲の良い組み合わせがいてもバチは当たらないと思いますが……
戦闘に関しては2人パーティ。
主人公として選んだ1人と、それ以外の兄弟弟子の中から一人スカウトして一緒に旅することができます。
但しキャラクター間で相性が設定されており、相性が悪いといきなり裏切ります。
真面目な勇者的人物のカムルや、陽キャで紅一点のエスナといった人物はパートナーをスカウトしやすく裏切られにくいですが、
エイリアンのウェルミーや魔族で野心家のレジースは声をかけてもなかなか応じてくれず、なんなら戦いを挑まれます。
主人公候補は全員一律ではなく、性能面や相性面で差が付けられております。
まあ最終目的は皆同じなので、ストーリーの大筋は大体同じになるのですけども。
ちなみに筆者はエスナでプレイしました。
さて、本作を語るにおいて絶対に外せない要素があります。それは攻撃の命中率です。
敵の攻撃をこちらがホイホイ避けてくれるのはいいのですが、
こっちの攻撃も命中率が常に70%を下回る黄昏のオード的な戦闘が展開されます。
しかも黄昏のオードと違って魔法攻撃も普通に回避されます。
なにをするにもスピードがなければ意味がありません。
よって爽快感とストレスを同時に得れる斬新なバランス調整となっております。
MOTHER2でスリングショットの命中率に不快感を覚えた方にはあまりオススメできない仕様ですね。
また、敵のグラフィックの少なさもマイナスです。
本作の雑魚は全部で54種類と少なく、さらにグラフィック毎に3~4種類いる色違い個体を含めてこの値です。
なので実質的には20種類もいないんじゃないでしょうか。DQ1の方がまだ敵の種類多かったぞ。
後半になるとどっかで見かけた奴の色違いしか出てこない気がします。いや、気がするじゃなくて実際そうなんですが。
流石にボスも含めたらDQ1よりは多いですが、FC作品と争ってどうすんねん……
とまあ長所が地味なら短所も地味という、地味オブザ地味というゲームではあるのですが
鬱ゲー耐性が皆無の筆者でも完走は出来たので、殆どの方は大丈夫だと思います!
ゲーマーならファンタジー世界は誰もが1回は憧れる世界観ではありますが、
本作はファンタジー世界なんぞ夢も希望もねえという現実を叩き付けてくれる、非常にシビアな作品です。
またグラフィックに関しては概ね良好であり、敵がうねうね良く動きます。DQで言えばⅥに相当する程の動きっぷりです。
なお「ブレインロード」「ミスティックアーク」と合わせてアーク三部作と言われるらしいのですが、筆者は全部未プレイでした。
唯一、ミスティッククエストの調査中にミスティックアークの名前を知ったくらいです。
こちらも機会があれば着手してもいいかな、とは思います。
筆者評価:D