みなさんこんにちわ。タクティクスオウガ最後の1話は、エンディングをお送りしたいと思います。
今までは、ファイナルバトルとエンディングを詰め込むのが最終話の定例だったんですが、
今作はエンディングの内容が濃すぎて、
ファイナルバトルと一緒に入れるには量が多すぎだったものですから、あえて分けました。

一緒に戦った仲間達は、その後どうなったのでしょうか……


まずはこの人から。崩御された先代ドルガルアの意志を継ぎ、
新たなヴァレリアの女王となった、ベルサリアことカチュアです。






もはやヤンデレと言われていた頃のワガママさは影を潜め、
威厳ある女王と言っても過言ではないぐらいの雰囲気を備えています。
隣におそらく新大臣となったであろうモルーバの支えがあったとはいえ、その変わり身は筆者も驚くばかり。
筆者に大量のネタを提供してくれて、本当にありがとうございます。


目の前には沢山の騎士たちが勢揃いしてますが、ベルサリアの両脇を固める面子も豪華です。
まずは第一の功労者と言ってもいいほどの戦果を残してきた「星を見る者」にして「回避の女王」、サラ・オストヴァルド。 (※家名はPSP版より)
漫画版では、ヤンデレ時代のカチュアの良き相談相手となっていたらしく、
もしこの設定を拾うとするなら、女王の親衛隊になってもおかしくないでしょう。
実際ドラゴンとかとガチで対等に戦えてたのって、この人ぐらいなものですし……
何にせよ、新女王の重要な側近になることは間違いないでしょう。


その横には、魔術師シェリー・フォリナーもいます。
後半からの登場ながらも戦果はまずまず。召喚魔法はお世話になりました。
元々バクラムの魔術師でしたし、おそらく今後は宮廷魔術師として女王に仕えるのでしょう。
父が王国のナンバー2ですから、いずれは国の重役を任されることになるのかもしれませんね。


逆サイドには、途中からナイトを辞めてた記憶があるヴォルテール・モントローズ。  (※家以下同文)
中盤から殆ど戦力になってませんでしたが、それでも序盤は一応戦力になってました。
SFCタクティはナイトがめちゃ弱いんですよね……。
PSP版では優秀な人になれているのでしょうか。

なにはともあれ、この人も一応功労者です。
今後も忠臣として、女王に仕えてくださいませ。






これなら王国は当分安泰でしょう。
しかし一つ気になること、血縁がないとはいえ、姉の晴れ姿?に姿を現してないデニム。
一体何処へ行ってしまったのでしょうか。
この後画面がブラックアウトして「ありがとう、デニム。」というベルサリアの内心が表現されているので、
何か訳ありなのかもしれません。



お次はヴァイス・ボゼッグです。






この台詞を見る限りでは、デニムはどこか遠い場所へ旅だってしまったのかもしれません。
一度は仲違いするも、同じ目的を持つ者として再び手を結んだ二人。
その時はあくまで「許したわけではない」と言ったヴァイスでしたが、
勿論今でも虐殺の事を許したわけではないでしょう。

ただ、デニムは自分の理想をその手で掴むことに成功しました。
「自らの理想を、自らの手で掴んだ者」として、虐殺のマイナス部分をカバーできるぐらいの信頼が復活したのでしょう。


物思いにふけていたら、兵士が「ヴァイス様、ここにおいででしたか。皆さんお待ちですよ」との一声が。
かつては解放同盟の盟主として、一軍を率いた経験のあるヴァイス。
任された役は、おそらく騎士団長かそれに匹敵する大役でしょう。

まだ自分の目的は終わってないと新たな旅に出たデニムの意志を継ぎ、
ヴァレリア王国を守っていこうと思った1人の男は、一つの願いを空に託しました。



  「デニム、また、会えるよな……?」




お次はオリビア・フォリナーです。






よくわかりませんが、これはデニムをストーキングしなさいという父からのお言葉なのでしょうか。

タクティクスオウガとしては、最後の方にちょろっと出てきただけなのですが、
かつてデニムがバクラム国に住んでいた頃から、彼に好意を持っていたのかもしれません。
そんな娘の姿を、父は察していたのでしょう。


かくして、若干17歳の少女は、とある1人の男の元にいくため、一人旅に出ます。
はたして彼女の想いが成就する日は、訪れるのでしょうか……



さて、ここでようやくみんなが待ち望んでいたデニムさんの登場です。






おそらく先ほどのベルサリアの内心、そしてヴァイスの遠い目。
この二人はきっと、デニムが何某かの意志を持って遠い場所へ行くことを聞いていたのでしょう。
そうでもなければ、バーニシア城での約束が果たされないことになってしまいますからね。
ベルサリアも同意した上での旅なのでしょう。


そして、ハイムを離れた人たちの事を語り出します。
まずはゼノビアからの来訪者、カノープス・ウォルフ、ミルディン・ウォルホーン、ギルダス・W・バーンの三人です。
この三人がヴァレリア島に来た目的「ブリュンヒルドを持ち替える」を果たし、故郷へ帰っていくところです。






そういえば、廃人ながらもランスロットの生存を知っている人って、デニムとカチュアの2人だけでしたっけ。
ウォーレンは流石に助からないでしょうけど……






流石はカノープス。48年も生きてきただけあって、大人の風格あるいい言葉です。






と思ったら、ギルダスと喧嘩をしだす始末。しかもその内容が激しく低レベル。
おまいらは小学生か。


なんだかんだでこの3人は仲がいいのでしょうね。
さらば、ゼノビアの戦士達。貴方がたの活躍は、英雄譚としてヴァレリアに語り継がれることでしょう。



お次はヴァレリア出身ながら、ハイムから去る2人です。
ジュヌーン・アパタイザ、そしてオクシオーヌ・ラヴィンです。
目的は、枢密卿派の残党が抵抗を続けていて、その脅威から対抗するために、
コリタニ城へ戻ると言うことなのです。






こちらの方は、完全にジュヌーンのことを許したようです。
元々彼の意志で行われた虐殺でないとはいえ、オクシオーヌの海のように広い心には、感動するばかりです。
自らの意志でないとはいえ、自分の家族親戚を殺した殺人犯を許せますか?と言われたら、筆者は自信がありません。
ジュヌーンの誠実な人柄あってこそなんでしょうね。






デニムと同じく、生涯悩まされ続けるであろう罪の意識。
ただ、オクシオーヌと一緒なら、少しはその罪悪感も和らぐのでしょうか。

今後この二人がどういう関係になったのかは、筆者にはわかりません。



最後に、デニムが旅に出る目的、そして目的地を語ってくれます。










かつてランスロットは、デニムにこう言いました。
「きみたちのような若者が戦わなくともよい……そんな世界を築きたいものだな……」と。

そのランスロットの意志を継ぎ、戦争の起きない国を作り上げる立役者に、デニムはなりました。


ただ、生前のマルティムは「10万の兵を派遣することも可能」だと言ってました。
つまり、ローディスはヴァレリアに戦争をしかけてくる可能性があることを示唆していたわけです。


だから、デニムは行くのでしょう。
ランスロットの守りたかったものは何かを知るために。
ランスロットの意志を継ぐために。
新たな戦火を、再びこのヴァレリアに降りかかるのを防ぐために。


固き意志を手向けの花として父の墓前に備え、そして新たな旅に出ます……
ランスロットの故郷、ゼノビア王国へ……









虐殺の悲劇を乗り越えた少年が抱いた、一つの大志。


生前レオナールが思い描いた理想を果たすべく、自ら手を汚すこともしてきた。


全ては、戦争が起こらないような、笑顔の飛び交う世界を作りたいがために……



 


はたして、自身のやってきた事が本当に正しかったのか、わからない。  


理想のためとはいえ虐殺を経験したことのある少年は、生涯この罪を背負うことになるであろう。  


ただ、世の人たちは口々に言うであろう。


「デニムこそが、ヴァレリアの平和をもたらした英雄である」と。






そして新ヴァレリア王国は、初代女王ベルサリアを祖とし、以後1000年間ヴァレリアの平和を守り続けることになる。


1人の少年の苦悩は、そして故郷を離れた旅は、けして無駄ではなかったのだろう。


この平和を守っていくために、全ての国民は一つの想いを心に刻みながら、今日を過ごします。


「二度とあの悲劇を起こしてはいけない」と…………











我らのヴァレリア王国に、栄光あれ。










〜 Fin 〜







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