MOTHER3


■ Data ■
発売日 価格 ハード 発売 ジャンル
2006/4/20 4800円 GBA 任天堂 RPG


奇妙で、おもしろい。そして、せつない。

MOTHER2のヒットにより、続編となる3は大作になることが宿命付けられ、
その足枷もあってか、最初の発表から発売まで約10年。
はたして、ファンからの期待に応えられた作品になれたのでしょうか……?


そんなこんなで、最初の発売予定ソフト一覧に載ってから、10年越しの発売になった本作。
ある程度前作の要素を受け継ぎつつも、そのシナリオは激しく重いものになり、
ファンの間ではかなり賛否両論が別れた作品でもあります。
いやー、開始数十分で死者出ちゃうからねえ。そりゃクレームの一つも来るだろうなあ。
ストーリーは基本的に暗くて重いので、子供向けとは言えない気がします。
あと難解な部分も結構多いですしね……
ウチは3巡プレイしてますが、未だに理解できない部分もありますし。

ちなみに毎回恒例の名前ですが、PCは「しゅんすけ」「ちか」「たけし」「ポカリ」
父は「りゅうじ」、母は「まゆき」、兄は「ともき」と入れますた。
サルの名前は忘れた。


戦闘システムは、前作のドラムロール式パロメータをそのまま採用。
ただ、今作はこのシステムを意識しすぎたか、敵の攻撃力がやたらと高めに設定されており
ライフアップの効果が大幅弱体化したのも受けて、戦闘がかなり難化しました……
特にボス戦は苦戦必至でしょう。普通に進めていくのであれば、かなり手こずるはず。

そしてもう一つの売りが、サウンドバトルシステムです。
戦闘BGMに合わせてボタンを押すと、最大2.5倍のダメージを与えることができるのですが……
beatmaniaの得点力の低さに定評のあるこのDJ.NEKOKO、
狙ってやろうと思うと1hitで終わり、適当にやると運が良ければ6〜7hitぐらい繋がるという酷さ。
戦闘バランスはこれがある程度出せることを前提に組んでるということもあって、前述の戦闘バランスの難化に繋がってるのかと思います。
結局ウチは適当にAボタン叩いて、繋がったらラッキーという、
システムの恩恵を全く受ける気のないプレイをしてました。

これ適当に叩いてると、クリティカル(スマッシュヒット)が出ても、あんま嬉しくないよね……
繋げる力のある人なら、クリティカル時のダメージを生かせるのですが。



移動面としては、今回もシンボルエンカウントで、接触位置による先制・奇襲判定があります。  
その他、前作にあったレベル差による戦闘簡略化は廃止され、  
その代わりダッシュを行うことで、低レベルの敵をはねとばすことが出来ます。  
しかし金と経験点は一切入らないので、どことなく損をした気分になります。


キャラクターは一癖も二癖もある人物が非常に多く、むしろ癖が強すぎて、馴染めない感も否定できません。
特にマジプシー。あれいろんな意味でキツいと思うよ(^ω^;)
これらのキャラにもある程度納得(妥協?)、MOTHER3のなんたるかが理解できないと、楽しめないと思います。
あ、ちなみに個人的に好きなキャラはテッシー(メイド)だったりします。


まああれですね。前作よりもややコア向けになった感じがします。
システム面こそ前作からの踏襲でしたが、ストーリーの基本軸は前作とかなり違うので、
その違いについていけず、低評価の印象を持つユーザーが数多くいるのもまた事実です。
ウチは紛いなりにも3周し、モンスター図鑑もコンプしたくらいですので、愛着はそれなりにありますけど、
それでも1や2に比べたら、印象はイマイチかなあ……


ゲーム単体として見るなら優秀だけど、MOTHER2の続編として考えるなら、イマイチかもしれません。
本作をプレイするときは、MOTHER2を全く意識せずに、別ゲームとしてプレイした方が楽しめるかもしれません。


あと、MOTHER3は開発時に「豚王の最期」というサブタイが付いていて、
その名残が完成版にも残っており、ポーキーもしっかりとストーリーに関わってきます。
どんな形で絡んでくるのかは、読者さん自身の目で確かめて下さいませませ。



筆者評価:C