戦国無双3


■ Data ■
発売日 価格 ハード 発売 ジャンル
2009/12/3・2011/2/10 6800円 Wii ・ PS3 コーエー ACT


戦国無双2の発売から3年。戦国系無双の続編がWiiで発売しました。
しかしながら筆者はWiiを持っていません。
これとセットでWiiを買おうか悩んだこともありましたが、ネットの評判が良くなかったので結局見送り、
後に発売されたPS3版の「戦国無双3 Z」を購入しました。
これは果たして正解だったのか……。答えはすぐ出てきました。


今回も武将はそれなりに増加しました。
加藤清正・福島正則といった脳筋コンビ武闘派大名から、竹中・黒田の二兵衛といったブレーン組まで色々追加されてます。
ああ、ウチが買ったZは「3 猛将伝」の内容も含まれていまして、
うっかりWiiの方を買ってたらガラシャが使えないという罰ゲームが待っているところでした。
まあ、知ってたからWiiの方はスルーしたんですけどね……


今作のテーマは「絆」!
ただ、絆がテーマと謳ってるゲームでマトモなのを見たこと無いんですけどね。黄金の絆とか。
凄く香ばしいような何かを感じつつスイッチオン。
デフォで家康も忠勝も選べないですが、ガラシャは選べるっぽいので、ガラシャでスタート!
わーい、シナリオ頑張っちゃうぞー!(*´ω`*)


…………あれ?軍全体の士気ゲージがなくね?
というか士気ゲージというもの自体がなくなってます。
うおー!!意味が全くわからーん!!
今まで集団戦闘を支える大黒柱となっている士気ゲージ。
それがなくなって、バランスが取れてるのか?と不安になりましたが、
予想通り全然大丈夫じゃありませんでした。

今までは敵兵を倒すと、自軍の士気が上がったり敵軍の士気が下がったりと、
多かれ少なかれ、全体的に有利になっていく傾向にあったのですが、
今作は敵兵を数千討ち取っても何一つ有利になりません。

ガラシャをクリアした後、本多忠勝でストーリーを進めていって、
関ヶ原の戦いの時に3000ほど敵兵を討ち取ったのですが、
その一方で別働隊の敵兵に押されていってる家康本隊。
全然有利になってる気がしないんですが……。や、士気ゲージがないんだから当然なんですが。

士気ゲージが廃止されたことにより、総大将の耐久力がやばいくらいしょぼくなりました。
元々自軍の能力は敵軍よりも低めに設定されてることが多く、
その状況を可能な限り有利にしていくのが速攻討伐であり、士気ゲージだったのですが、
本作は自分が最前線で敵を討ち取るほど総大将が追い詰められていくという
非常に訳のわからない仕様になっております。
総大将のお守りばっかするゲームなんてやりたくねーぞ!!


アクション面は前作までのを継承してるため安定。
但し前述の集団戦闘バランスのため、ストレスばかりが溜まる内容になっております。
さらにシナリオも電波臭漂うものが多くなっていて
ガラシャシナリオのラストは「〈 ´゚д゚`〉 ????」となりました。
いやー……これはないわー…………
ガラシャは好きですが、ガラシャシナリオに関しては文句ばっか付けたい内容でした。
まあ元々戦闘経験のない人物が元ネタなので、ifシナリオ100%になるのは仕方ないんですが……
ああこれが絆(笑)の力とかいうやつですかそーですか。


後凄く文句言いたいのが、大坂の陣における立花宗茂くん。君なんで勝手に豊臣方に裏切っちゃってるの?
史実では幕府軍として戦ってた人と何故か敵対していた……
何を言ってるのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった。
度を超えすぎたifシナリオだとかそんなチャチなものじゃ断じてねえ……
もっと恐ろしいモノの片鱗を味わったぜ……


さらに戦場のギミックも今ひとつだったため、盛り上がりもイマイチ……
こんなに盛り上がりのない関ヶ原は初めて見たかもしれません。
このギミックで戦闘が盛り上がると思ったん……?
コンセプトが全く理解できませんでした。


集団戦闘・シナリオの面できっついぐらいの右ストレートとボディブローを食らい、唯一評価出来る点はPS3での画質のみ。
その結果、購入1週間で売却という結論に至りました。
筆者が1週間で速攻売却したソフトは、これを含めて2つしかありません。つまりはその程度の評価ということです。
実は自軍総大将がすぐ死ぬという問題は、Wii版の時から指摘されてて要望があり、
インタビューかなんかでZになって死ににくくなったと明言していましたが、特にそんなことはありませんでした。
改善されてこれだったのなら、Wii版はよっぽど酷かったということになりますが……


やっぱり無双に士気ゲージを削除したらろくなことにならない、と痛感させられた一作でした。
正直、こいつのせいで無双を引退しようかと考えたぐらい、筆者にとっては負の意味で衝撃的なタイトルになりました。



筆者評価:G