サムライスピリッツ 武士道列伝


■ Data ■
発売日 価格 ハード 発売 ジャンル
1997/6/27 6800円 PS SNK RPG


筆者は基本的に、格闘ゲームというのをやりません。
昔から瞬間的反応と正確なコマンド入力というのが苦手で、なおかつ筆者弟がかなりの負けず嫌いな性格でもあったため、
対戦しても萎縮しながらプレイすることが多く、この手のゲームで良い記憶というのが全くないからです。
一時期は格闘ゲームが嫌いだったこともありました。

そんな筆者がプレイした、数少ないゲームの一つが「サムライスピリッツ」だったりします。
プレイ動機はいたって単純です。ナコルルが可愛かったから。
たったこれだけの理由で釣られます。うーん、今更ながらなんと単純だったんでしょうかねえ……
まあ当時は赤の大きなリボンに弱かったというのが挙げられます。
え、今もだって?確かに7人のうち3人は赤リボンですがね……


まあ動機は至って不純ですが、筆者は天草降臨で、サムスピの世界について軽く触れました。
その勢いで、サムスピで唯一のRPGと言われる本作を購入したわけです。
不思議と値段は980円でしたが、何故そんな値段だったのか。
後で購入を後悔することとなります。


さて、今作は初代サムスピのシナリオをベースにした「邪天降臨之章」と、真サムのシナリオをベースにした「妖花慟哭之章」の2本立てで構成されてます。
時系列の関係上、邪天降臨をやってから妖花慟哭をやるというのが自然だと思われますが、
この2作品の間でレベルや金の引き継ぎは一切ありません。
邪天降臨でどんなに強くしても、妖花慟哭がラクになることはありません。ガッデム


そしてこの作品の特徴は、コマンド入力システムが入ったことです。
格ゲーっぽさを出すために、従来のコマンド選択入力に加え、キーで必殺コマンドを入力することでも必殺技を放つことができます。
RPGと格ゲーの融合を狙ったわけですね。

で、このシステムなんですが、


・コマンド入力に失敗すると、技が発動することはなく、1ターンまるまる無駄になる。
・コマンドに入力成功しても威力が増えるとかいう事は一切無い。
・選択入力は上記の入力ミスによるデメリットが存在せず、技を選んでAボタンを押すだけでコマンド入力成功と同等の効果が生まれる。


その結果、コマンド入力するメリットがなくね?という結論になり、殆どのプレイヤーは普通に選択入力にしたとか。
せめてダメージが若干増えるとか、そういうメリットがあればよかったんですけどねえ……


とまあ戦闘システムに大きな地雷を抱えている訳なんですが、そんなのは些細な問題でしかありません。
このゲームの最大の難点、それはロード時間にあります。
本作はウチが買ったPS版に加え、ネオジオ版でも発売されたりしたのですが、
なんとネオジオ版は、エンカウントから戦闘開始までが約1分
ウチの知る限りでは、最もロード時間の長いRPGではないかと思われます。

ただでさえこのロード時間なのに、エンカウント率も相当に高いです。
PS版ではまだロード時間がマシになってますが、それでも約10秒ほどかかります。
ロード画面の「斬」の文字が、未だに脳内で鮮烈に残ってる人もいるかと思われます。
ウチはPS版でプレイしたのでまだマシでしたが、某友人はネオジオ版をプレイしたことがあるそうです。
クリアしたかどうかまでは忘れましたが、本当に凄いと思います。ウチはよーやりません。


さらに戦闘バランスも非常に悪く、敵が相当に強いです。
流石は武士の道。並大抵の心構えではクリアさせてもらえないということですね!
シナリオ面も一本道なため、特に見るべきモノは無し。
なんとかナコルル愛を振り絞って、邪天降臨之章はクリアしましたが、
妖花慟哭之章を選択し、ナコルル再び初期レベルスタートでマイ精神陥落
邪天降臨よりもさらに難易度が上がったためか、一番最初のダンジョンで完全に詰んで、そのまま投げましたとさ。


結局ウチの印象で残ったのは、やっぱり980円のゲームってクソだわということでした。
まあ、それまで格ゲーばっか作ってて、それ以外のジャンルを一切作ったことのないSNKがRPGに手を出すこと自体、無謀だったわけですが……
ノウハウがないとここまで駄作に仕上がるものなのかと、痛感させられました
経験って大切なんですね。



最後に一言。
一万円あげるからクリアして、と言われても二度とやりません。



筆者評価:G