ナイトガンダム物語2 -光の騎士-


■ Data ■
発売日 価格 ハード 発売 ジャンル
1991/10/12 8200円 FC バンダイ RPG


筆者が子供の頃、近くのスーパーにて「カードダス」という機械が置いてありました。
1回100円ぐらいだったかと思いますが、親から100円玉を何枚か受け取って、ハンドルをぐりぐり回して、
そしてカードをゲトーなんてことをやった記憶があります。
なんでカードダスに金を投入したのか、今となっては全く理解できませんが、それが子供心というやつだったのでしょう。


というわけで、「当たりがあれば外れもある、故祖父が買ってきてくれたゲームシリーズ」をお送りします。
ウチはガンダムシリーズにもある程度感心がありますが、
この作品が、その扉を開くきっかけになったと言ってもいいでしょう。

といっても、この時はまだ「SDガンダム」という形でしか知らなくて、
一般で知られる18mのガンダムに興味が入るのには、さらに7年の月日が必要でした。
これはいずれ書く該当タイトルの話の時に語ります。
ウチが本当のガンダムを知るまでは、ゼータやダブルゼータと言ったら、この外伝キャラのことを指しておりました。


さて、SDガンダムとはなんぞやという話なんですが、
1990年前後は本家のガンダムが衰退期に入ってた頃で、イマイチ盛り上がらない状況下にありました。
そんな中でガンダム人気を影ながら支えたのが、デフォルメされたキャラと独自の世界観を持って
本家ガンダムとは別路線の人気をゲットした「SDガンダム」だったりします。

登場キャラや地名は本家ガンダムから引用されているものばかりなんですが、
あくまで外伝というだけあって、世界観とかキャラ関係は本家とはほぼ関係ありません。
そして、ガンダム達が心と命を持ってる種族であるというのが最大の特徴です。
ガンダム自体は対象年齢がやや高めなのに対し、子供でもわかりやすい世界ということもあって、
本家ガンダムを知らないウチでも、これは昔から知ってました。


っと、話が逸れました。
このタイトルは、当時SDガンダムのカードダスとして展開されていた「ジークジオン編」のうちの後編を取り扱った作品で、
「2」と名が付いてるだけに、当然「1」の続編なのですが、ウチは1をやったことがありません。
そしてナイトガンダム物語なのにナイトガンダムは殆ど出てきません。
あれです。タイトルと同じ名を持ったキャラが、続編で主人公からフェードアウトしてる某作品と近いモノがあります。

一応出てはきますが、それはかなーり後半のお話。
最初の方に出てくるのは、ゼータ、ダブルゼータ、ニューといった、ガンダムファンなら誰もが知ってるお馴染みの名前。
この3人に、騎士アムロを加えた4人が、序盤〜中盤までの主軸を支えます。
他のPCキャラが全員MSが元ネタになってるガンダム族にも関わらず、アムロは本家だとただの人間なのにPCという優遇っぷり。
前作だとセイラとかもPCだったのですが、今回は仲間になりません。
やっぱりアムロの力って凄いんですねえ…………


ストーリーの方は、上記の3人がアルガス騎士団と呼ばれる、アルガス王国所属騎士団の部隊長を務めているのですが、
3人とも我が強いため、OPで騎士団長が行方不明になった途端空中分解。
それぞれ部下を連れて、勝手気ままに騎士団長を救出するぞという、まとまりのない軍団。
やっぱり3人とも元ネタは主人公機だっただけに、プライドが高いんですかねえ……

ちなみにこの後で加わるアムロは、あまりに3人の行動がgdgdだったというのもあって、
たまたまアルガス王国に寄った旅の人間なのにも関わらず、3人を差し置いてアルガス騎士団長に任命されてしまいましたとさ。
教訓は「身内で権力争いをしてもいいことはない」ということですね。


戦闘システムはドラクエ4のパクリインスパイアと言われてるだけあって、安定してます。
オーソドックスなターン制のコマンド入力方式。
戦闘バランスは破綻がなく、上手く調整出来てると思います。中盤以降は。
序盤は上記3人が勝手に部隊を率いて行動してるため、戦力のバランスが滅法悪いので苦労します。
特に全員が鈍足&魔法無し&装備が高い&薄皮装甲の四重苦を背負ったダブルゼータ部隊。
パワー系が4人集まっても戦力としては微妙ということを証明してくれます。やっぱりバランスが重要ですよね。


その他の要素としてはカードダスというのがあったりしますが、ストーリーの中で出てくるのは半ばオマケ。
むしろランダムに5枚カードを引いて友人と対戦するVSモードの方はかなり盛り上がります。
ウチも弟と対戦して、かなり盛り上がりましたねえ。


必殺技が使えないだの、音楽がイマイチ(ウチは好きなんだけど)だの、難があるところもあるっちゃありますが、
RPGとしての出来はかなり秀逸です。
FC最末期ということもあって、画質も綺麗。(音楽は画質に力を入れすぎて容量不足になったからとも言われてます)
5周ぐらいクリアした記憶がありますが、本当にいいゲームだと思います。



筆者評価:B